こんな経験はありませんか?
- LINEの返信が遅いと「嫌われたかな」と不安になる
- 会議で意見を言いたいのに「否定されたらどうしよう」と言えない
- 友人の誘いを断りたいのに「断ったら関係が壊れる」と思ってしまう
- SNSのいいね数が気になる
こうした気持ちは、誰しもが一度は経験するものです。でも、それが続くと、「人に嫌われること」が怖くて、自分の本当の気持ちを抑え込んでしまいます。
アドラー心理学は、こうした「嫌われる恐怖」をどう見るのでしょうか。
アドラーはどう見た?
アドラーは「すべての悩みは対人関係にある」と説きました。
でも、それは「対人関係が問題だ」という意味ではありません。「対人関係の中でしか、悩みは生まれない」という意味です。
逆に言えば、対人関係の中でしか、喜びも愛も友情も生まれません。
嫌われることは「自然」
アドラーの考え方を突き詰めると、人に嫌われることは避けられないという結論になります。
なぜか?
- あなたが誰かを好きなら、誰かはあなたを嫌うかもしれない
- あなたが意見を言えば、賛成する人もいれば反対する人もいる
- あなたが何かを選べば、選ばなかったものがある
これは「あなたが悪い」からではありません。人間である限り、避けられないことです。
なぜそうなるのか?
承認欲求の罠
多くの人は「人に好かれたい」「認められたい」と思います。これを承認欲求と呼びます。
承認欲求自体は悪いことではありません。でも、それが強くなりすぎると:
- 他人の顔色ばかり窺う
- 自分の本当の気持ちを隠す
- 「いい人」を演じ続ける
そして、疲弊していきます。
課題の分離
アドラー心理学で最も実践的なのが課題の分離です。
「これは誰の課題か?」
- あなたがどう行動するか → あなたの課題
- 他人がどう評価するか → 他人の課題
他人があなたを好きになるか嫌うかは、他人の課題です。あなたがコントロールできることではありません。
コントロールできるのは、あなたがどう振る舞うかだけです。
どう付き合えばいい?
1. 「全員に好かれる必要はない」と受け入れる
まず大切なのは、全員に好かれることは不可能だと受け入れることです。
アドラーは言いました。
自由とは、他者から嫌われることである
これは「嫌われてもいい」という意味ではありません。「嫌われることを恐れて、自分の人生を生きないのは不幸だ」という意味です。
2. 自分の課題に集中する
他人の評価は他人の課題。あなたが集中すべきは、自分の課題です。
- 「どう振る舞うか」はあなたの課題
- 「どう評価されるか」は他人の課題
他人の課題に介入しない。自分の課題に他人を介入させない。これが人間関係の悩みを減らす鍵です。
3. 「嫌われる勇気」を持つ
『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健)という本が有名にしましたが、これはアドラーの思想を現代風に解釈したものです。
「嫌われる勇気」とは、無鉄砲に嫌われることではありません。自分の信念に従って生きる勇気です。
- 言いたいことを言う(ただし、相手を尊重して)
- 断りたいときは断る(ただし、丁寧に)
- 自分が信じたいことを信じる(ただし、柔軟に)
4. 共同体感覚を育む
アドラーは、人間の幸福は共同体感覚にあると説きました。
共同体感覚とは、「自分はここにいていい」という感覚です。「自分は他者に貢献できている」という実感です。
全員に好かれる必要はありません。でも、「この人たちの力になりたい」と思える関係が一つあれば、それで十分です。
